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むかしむかし、ある浜辺に浦島太郎という心やさしい少年がいました。毎日、浜で遊んでいた太郎は、ある日、砂浜で苦しそうにしている大きな亀を見つけました。
「かわいそうに」と太郎は思いました。亀は漁師たちに捕まって、逃げ出していたのです。太郎は自分のことなど考えず、亀を優しく抱き上げると、海へ返してやりました。亀は感謝の気持ちを込めて、太郎を見つめてから、海の深いところへ消えていきました。
その夜、太郎が眠っていると、不思議なことが起きました。亀が現れて、「浦島太郎よ。わたしは亀ではなく、龍宮城の姫の使いです。あなたの優しさに感謝をしたい。龍宮城にぜひ来てください」と言ったのです。

夢のような話でしたが、太郎が目を覚ますと、亀は本当に浜にいました。太郎は亀に乗って、海の底へ下りていきました。すると、信じられないような美しい光景が広がっていたのです。
龍宮城は、珊瑚でできた白い城で、色とりどりの魚たちが踊るように泳ぎ回っていました。金色の光が海全体を照らし、どこもかしこも輝いていました。龍宮城の姫は、太郎の親切に感謝して、美しい海の世界を案内してくれました。
おいしい海の食べ物、踊る魚たち、光り輝く珊瑚の庭園。太郎は楽しくて、楽しくて、時間を忘れてしまいました。一日、また一日と経ちました。

しかし、ある時、太郎は思い出しました。自分の家族のことを。お母さんのことを。故郷の浜のことを。太郎は姫に「帰りたい」と言いました。姫は悲しそうでしたが、太郎の気持ちを受け入れました。
「浦島太郎よ。親切な心を忘れないで。そして故郷を大切にしてください」と姫は言いました。そして、玉手箱をくれました。「困った時に開けてください」と。
太郎が帰ると、浜は変わっていました。知っている人は誰もいなくなっていました。実は、龍宮城にいた三日は、地上では三百年だったのです。
太郎は玉手箱を開きました。中から金色の光が出て、太郎は若い時の姿に戻りました。太郎は学びました。親切な心は世界を変えることができること。そして、故郷への愛がどんなに大切かを。
これからも太郎は、その優しい心を持ち続けました。
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